奈良県下北山村巡拝を終えて

奈良県下北山村巡拝を終えて

8月15日、奈良県下北山村のお盆巡拝に参加させていただきました。

熊野修験道 柴田導師様のもと、私が参加させていただくのは、今年で3年目となります。

この度の巡拝に際し、下北山村の皆様、

そしてご一緒させていただきました行者の皆様には、

大変お世話になりました。
心より感謝申し上げます。

かつての下北山村では、

大峰修験とのつながりが深くて、山伏さんが行き交う「修験の里」として栄え、

「山伏」という存在が人々の暮らしの中に深く根付いていました。

しかし時代の流れとともに、その存在は少しずつ希薄になっていきました。

柴田導師様は、

「山伏が当たり前に歩いている下北山村」

を目指し、下北山村前鬼 お仲坊で行われる奉納祭や、毎月行者堂で焚かれるお護摩、

村の祭事への参加などを通して、積極的に地域の方々との交流を深めてこられました。

「修験者として、現代において自分たちに何ができるのか」

柴田導師様が常に私たちに問いかけ、

そしてご自身の背中で示し、実践されていることでもあります。

私も、下北山村のお盆巡拝は毎年恒例となった大切な行事であり、

今年も大変楽しみにしておりました。

山伏さんが一軒一軒ご家庭を回り、

ご先祖様の祖霊ご供養をはじめ、家内安全、無病息災などを祈願していきます。

大変嬉しいことに、

今年はお加持祈祷をご希望くださる方が昨年以上に増え、

巡拝のご縁もまた新たな広がりを見せていました。

とはいえ、真夏の厳しい暑さの中。

アスファルトの上を一日歩き続けることは、

お山を歩くこととはまた異なる厳しさがあり、

身の引き締まるご修行となります。

お経を読誦した後、

皆様が心からの感謝を言葉にしてくださる瞬間は、

私たちにとっても「無上の喜び」です。

また、ご訪問先でいただく有難いご接待は、

真夏の中を歩き続ける私たちにとって水分補給というだけではなく、

皆様のお心遣いそのものが温かなエネルギーとなり、心と身体に沁み渡りました。

温かく迎えてくださった皆様に、改めて深く感謝申し上げます。

巡拝は池神社への参拝から始まり、最後は宇井山の天王へ。

清掃をさせていただき、祈りを捧げ、

今年のお盆巡拝も無事に終えることができました。

【池神社について】

御神体は明神池。
現在の主祭神は市杵島姫命です。

この地には役行者と修験にまつわる古い伝承も残されています。

白鳳年間、明神池から突然地鳴りのような音が響き、

木々が震え、水面が激しく荒れた際、

通りかかった役行者が三日三晩祈祷を続けて鎮め、

その後、水神様を祀るようになったという伝説が残されています。(諸説あります)

【宇井山の天王について】

下北山村・宇井の山中にある、古くからの信仰の場です。

天王様をはじめ、摩利支天様や丸石様などが祀られ、

山や集落を守り、災厄を除け、

人々の暮らしを見守る場所として、今も大切にされています。


最後に。

このような尊いご修行に、現代に生きる私が参加させていただけること。
その環境とご縁に恵まれていることを、本当に有難く感じています。

修験者に祈りを託してくださる方々は、

私たちが日頃からお山に入り、ご神仏と向き合い、

祈りを重ねていることを信じ、その祈りを委ねてくださいます。

だからこそ、ご修行は決して自分だけのためのものではないのだと、改めて感じます。

私にとってご修行は、自分自身を深く見つめ直し、

在り方を正す大切な時間でもあります。

そして日々のセッションにおいても、

クライアント様と真摯に向き合い、

目には見えないものへの畏敬と感謝を忘れず、

お山やご神仏様からいただいたエネルギーを、

必要とされる方へ還元していける自分で在り続けたいと思います。

祈りを託していただけることに感謝し、

その祈りに恥じぬよう、これからも一層精進してまいります。

今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。

咲泉 光拝

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